2008-01-01から1年間の記事一覧

國貞克則「決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法」

決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44) (朝日新書)國貞 克則おすすめ平均 「まさに、ストライクゾーン!!」基本をていねいに解説Amazonで詳しく見る by G-Tools 非常に実践的で分かりやすい本だ。この手の実用書の中では群を抜く良書。久…

竹中平蔵「竹中式マトリクス勉強法」

竹中式マトリクス勉強法竹中 平蔵おすすめ平均 少しヒントがほしいときにお薦めします肩透かしをくらう気軽に読みやすい本努力の大切さ学者の書いた「自己啓発書」Amazonで詳しく見る by G-Tools 竹中平蔵氏の言説(たとえば「グローバル化の時代→日本も対応…

ボルト、ドーピング大丈夫か?

陸上男子百メートル決勝でボルト(ジャマイカ)が9秒69の世界新で初の金メダルをとった。身長196センチ、体重86キロの肉体を生かした大きなストライドで、最後の20メートルを流し、両手を広げ、胸をたたいてフィニッシュした。にもかかわらず、自…

勝ちに徹した石井慧、理想で負けた塚田真希②(日本「柔道」から世界の「Judo」へのコペルニクス的転換)

日本古来の「柔道」は、一本勝ちに徹底的にこだわってきた。どんなにポイントで有利になっていても、最後まで一本勝ちにこだわる。最近の選手で言えば、井上康生や鈴木桂治の柔道スタイルである。彼らの柔道は見ていてすがすがしいし、美しい大技が決まれば…

勝ちに徹した石井慧、理想で負けた塚田真希①(日本「柔道」から世界の「Judo」へのコペルニクス的転換)

柔道最終日に、男子100キロ超級で日本の石井慧(国士舘大学)が、危なげない柔道で優勝した。 石井慧は勝ちに徹していた。一本勝ちを狙うというよりも、したたかな計算で勝つ柔道に徹していた。初戦から決勝までの戦いで、リスクのある大技は少なかった。…

山崎豊子「華麗なる一族〈上・中・下巻〉」

華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)山崎 豊子おすすめ平均 名作です!ドラマを見た人も原作の重厚な文章を味わって欲しい読み始めたら止まらない政官財、家族、男女が縦横に絡み合う大河ドラマ「悪」の魅力。でも、それが単純な「悪」とはいえないのが山崎作品の…

石城謙吉「イワナの謎を追う」

イワナの謎を追う (岩波新書 黄版 272)石城 謙吉岩波書店 1984-07売り上げランキング : 129265おすすめ平均 すぐれたフィールド・ノートです筑波大附属駒場中学の2004年度冬期休暇の課題図書イワナを釣ったことがない人にもお薦めAmazonで詳しく見る by …

ドストエフスキー著、亀山郁夫訳「カラマーゾフの兄弟2」

カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)亀山 郁夫 光文社 2006-11-09売り上げランキング : 533おすすめ平均 5★歴史的大作の大審問官を現代日本で読み解くメモ■誰もが「白い巨塔」の里見になれるわけじゃない2つのとても重要な話(;//Д//)<イワンの大…

佐藤優・田中森一「正義の正体」

正義の正体田中 森一集英社 2008-03-26売り上げランキング : 3294おすすめ平均 純粋に楽しめる対談本一気に読んでしまいました外務省と東京地検の異端児が語る組織事情と国策捜査Amazonで詳しく見る by G-Tools ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の「怪談」…

ドストエフスキー著、亀山郁夫訳「カラマーゾフの兄弟1〜5」

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)亀山 郁夫 おすすめ平均 汲めども尽きぬ。読みやすいんだが読破した!!天の頂に迫る。こんなに面白いなんて!Amazonで詳しく見る by G-Tools ドストエフスキー作品の登場人物は、極端な性向の持ち主が多い。もっと…

佐藤優「国家の謀略」

国家の謀略佐藤 優 おすすめ平均 国家および民族のための諜報インテリジェンスについて分りやすく説明されている宗教の持つ意味とは?面白い!ビジネスに応用できるかどうかは何ともAmazonで詳しく見る by G-Tools◎池田徳眞「プロバガンダ戦史」の原則から見…

人事異動の季節におもう

3月は人事の季節だ。 一定規模以上の組織ならだいたい人事異動があるから、そこに勤めるサラリーマン達はこの時期に矢継ぎ早に発令される人事に、それこそ一喜一憂する。行きたい部署がある人は、思い通りの部署に行けるかどうかヤキモキする。上司や部下と…

マキアヴェリ著(マキャベリ)、佐々木毅訳「君主論」

君主論 (講談社学術文庫)マキアヴェリ 佐々木 毅 おすすめ平均 麦酒の苦味に似た味政治学・帝王学のために必読。君主論現代でも十分に生きる政治観分かりやすいAmazonで詳しく見る by G-Tools ニッコロ・マキャヴェッリは、イタリアの中世の政治思想家であり…

道路特定財源報道を見ながら、田舎における道路整備の必要性を考える(ストロー効果の観点から)

わたしの住む北海道の東部地域は、かつて社会インフラが貧弱で、たとえば国道などの幹線道路ですら、つい30年、40年前までは砂利道で不便だったという。先日も地元出身の年配者から話を聞いたが、特に春の雪解け時期には道路がぬかるみ、場所によっては…

田中森一「反転―闇社会の守護神と呼ばれて」

反転―闇社会の守護神と呼ばれて田中 森一 おすすめ平均 「検察」の驚愕の事実特捜が断片情報から本丸攻略までのからくりを生々しく描写犯罪なんて便宜的な枠組みでしかないバブルに踊らされた団塊世代の独白迫力はある。でも、、、Amazonで詳しく見る by G-T…

魚住昭「野中広務 差別と権力」

野中広務 差別と権力魚住 昭 おすすめ平均 あえて 指摘します。顔にあざのある女戦後の被差別、政治の歴史、裏社会がよくわかる戦後日本の肖像と断絶一人の人間の生き方として読むAmazonで詳しく見る by G-Tools 魚住昭氏の文章は今回はじめて読んだが、各エ…

製紙業界の環境偽装はこれからの時代のキーワードだ

王子製紙、日本製紙など製紙業界の古紙配合率の偽装が次々と発覚している。 紙・パルプ業界の大手のほとんどすべてがこの偽装に関わっているのだから、この業界全体が偽装に手を染めていたことは間違いない。最大手の王子製紙は年賀はがきの配合率40%と謳…

コンラッド・タットマン著,熊崎実訳「日本人はどのように森をつくってきたのか」②

日本人はどのように森をつくってきたのかコンラッド タットマン Conrad Totman 熊崎 実 おすすめ平均 日本の森林について学ぶ人の必読書森林から見た日本の歴史昔々の森の話。Amazonで詳しく見る by G-Tools4 近世における造林技術の確立〜植栽 …造林書や林…

コンラッド・タットマン著,熊崎実訳「日本人はどのように森をつくってきたのか」①

日本人はどのように森をつくってきたのかコンラッド タットマン Conrad Totman 熊崎 実 おすすめ平均 日本の森林について学ぶ人の必読書森林から見た日本の歴史昔々の森の話。Amazonで詳しく見る by G-Tools 古代から近世までの日本の森林管理の実像を、通史…

佐藤優・魚住昭 「ナショナリズムという迷宮―ラスプーチンかく語りき」

ナショナリズムという迷宮―ラスプーチンかく語りき佐藤 優 魚住 昭 朝日新聞社 2006-12売り上げランキング : 35202おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools …(佐藤優は「国家の罠」において)いわば国家を愛しながら平然と突き放すという離れ業をあっさ…

鈴木宗男・佐藤優「反省 私たちはなぜ失敗したのか?」

反省 私たちはなぜ失敗したのか?鈴木 宗男/佐藤 優 アスコム 2007-06-15売り上げランキング : 6557おすすめ平均 恐るべき官僚の実態を知る手がかりに可笑しさと怖ささらなる深層の真相を想像するAmazonで詳しく見る by G-Tools 佐藤優氏、鈴木宗男氏の著書は…

藤原正彦「日本人の矜持―九人との対話」

日本人の矜持―九人との対話藤原 正彦 新潮社 2007-07売り上げランキング : 39536おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools 小学校において重要なのは、一に国語、二に国語、三,四がなくて五に算数。他の科目はすべて十以下といっていい。(73p) 藤原正彦…

立花隆「『田中真紀子』研究」

「田中真紀子」研究立花 隆 文藝春秋 2002-08売り上げランキング : 226639おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools 最初に断っておきたいのは、わたし自身、田中真紀子という政治家に興味があるわけではないということだ。彼女が外務大臣時代に見せた無…

「『丸山眞男』をひっぱたきたい―希望は、戦争。」論文とその後の論争について

今年の終わりに、今年度の論題で話題になった論文とその後の論争について追ってみた(2007年12月31日記す)。 話題となった論文は、無名のフリーターが書いた「『丸山眞男』をひっぱたきたい―希望は、戦争。」(赤木智弘、論座2007年1月号:53-59p)というも…

元旦と日本経済新聞

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。今年こそは自分自身もっと成長したいです。 さて元旦を迎えましたね。元旦といえば、この7年間元旦に実践していることがあります。些細なことと言えばそれまでですが、それは日本経済新聞の元…