歴史上の人物

ドストエフスキー著、亀山郁夫訳「カラマーゾフの兄弟2」

カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)亀山 郁夫 光文社 2006-11-09売り上げランキング : 533おすすめ平均 5★歴史的大作の大審問官を現代日本で読み解くメモ■誰もが「白い巨塔」の里見になれるわけじゃない2つのとても重要な話(;//Д//)<イワンの大…

ドストエフスキー著、亀山郁夫訳「カラマーゾフの兄弟1〜5」

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)亀山 郁夫 おすすめ平均 汲めども尽きぬ。読みやすいんだが読破した!!天の頂に迫る。こんなに面白いなんて!Amazonで詳しく見る by G-Tools ドストエフスキー作品の登場人物は、極端な性向の持ち主が多い。もっと…

マックス・ヴェーバー「支配の社会学」

これまでの人類史は集団による生活史であり、デフォーのロビンソン・クルーソー的な単独生活は希なケースに過ぎない。人間が集団で生活するということはそこに社会性が生まれる。そして必然的に、社会性の一形態として支配者―服従者の支配の構図が成立する。…

夏目漱石「こころ」

こゝろ (角川文庫)夏目 漱石 角川書店 2004-05売り上げランキング : 9096おすすめ平均 読むたびに違う味わいを感じさせる名作この100年で、人間は少しでも進歩したのだろうか現代人の心に響く、普遍的な何かを持っているAmazonで詳しく見る by G-Tools 「自…

NHK「その時歴史が動いた」を見て人間の忘却性について考えた

先日、NHKの番組「その時歴史が動いた」の「中国と国交を回復せよ〜足利義満の日明外交〜」の再放送を見た。 内容は、室町幕府・三代将軍の足利義満の日中国交回復の取り組みを描いたものであった。足利義満は、100年前の蒙古襲来の侵略のトラウマが日本…

夏目漱石「坊っちゃん」

坊っちゃん夏目 漱石 おすすめ平均 果たして坊ちゃんは敗退したのか??不器用でもすがすがしい青春小説誇り高き益荒男ぽっかりと哀しいAmazonで詳しく見る by G-Tools むかし流行った歯磨き粉の宣伝で、芸能人の東幹久と高岡早紀が共演し「芸能人は歯が命」…

理解社会学について

マックス・ヴェーバーの概念整理のつづき。今日は理解社会学という方法論を考えたい。 理解社会学とは、わたしの理解でいえば、社会を動かすのはそれを支える個々人の内面的な動機づけだという問題意識のもと、個々人の内面的な動機(倫理観や道徳観)にスポ…

価値自由(Wertfreiheit)と理念型(Idealtypus)について

昨日、社会学の泰斗・マックス・ヴェーバーについて触れたが、わたしの知的好奇心が刺激されたこともあり、彼の提唱した概念について、ここに整理しておきたい。もちろんわたしは今は研究者ではないので、ここで新しい解釈に挑戦したいとか思っているわけで…

山之内靖「マックス・ヴェーバー入門」

マックス・ヴェーバー入門山之内 靖 おすすめ平均 評価は難しい。ニーチェ・ファンにも勧めたい師に反逆!ラディカルな問題提起を行った好著「近代」批判者としてのウェーバーAmazonで詳しく見る by G-Tools1 社会学の泰斗・ヴェーバー 理解社会学、理念型…

毛沢東の評価―司馬遼太郎のリーダー論を援用して

山崎豊子著「大地の子」に感動した余波で、中国の文化大革命に興味を覚え、いくつか文献を読んできた。文化大革命は1960年代後半から1970年代前半の中国で席巻した権力闘争および内戦状態のことだが、文革の内実を知れば知るほど、それは毛沢東問題であると…

産経新聞「毛沢東秘録」

毛沢東秘録〈上〉産経新聞「毛沢東秘録」取材班 産経新聞ニュースサービス 1999-09売り上げランキング : 457725おすすめ平均 文革を巡る想像を絶する権力闘争ドラマ難しいけどわくわくしますAmazonで詳しく見る by G-Tools毛沢東秘録〈下〉産経新聞「毛沢東…

李志綏,新庄哲夫「毛沢東の私生活〈上・下〉」

毛沢東の私生活〈上〉李 志綏 新庄 哲夫 文藝春秋 1996-12売り上げランキング : 54873おすすめ平均 もうひとつの「現代中国史」の資料としてこんなに面白い本はない単に毛沢東の私生活暴露というだけではなく、中国理解に有用。毛沢東の私生活Amazonで詳しく…

司馬遼太郎「功名が辻」

功名が辻〈1〉司馬 遼太郎 文藝春秋 2005-02売り上げランキング : 1,610おすすめ平均 ビジネスを戦国時代に学ぶ山内一豊とその奥方千代戦国時代、一途な一豊と主人を蔭で支える妻の生き様が面白い。Amazonで詳しく見る by G-Tools 織田信長、豊臣秀吉、徳川…

太宰治「人間失格」

人間失格、グッド・バイ 他一篇太宰 治岩波書店 1988-05売り上げランキング : 81,029Amazonで詳しく見る by G-Tools わたしが大学1年か2年の頃、友人に「落ち込むからこの本は読まない方がいいよ」と言われたのをきっかけに、それだったら読んでやろうと読…

H. ヘッセ「ヘッセ詩集」

ヘッセ詩集H. ヘッセ Hermann Hesse 片山 敏彦みすず書房 1998-01売り上げランキング : 305,524おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools ドイツの詩人へルマン・ヘッセ(1877〜1962)の詩は、全体としてあまり私の印象に残らない作品が多い。狂気の詩人ラ…

本日の一言(孔子)

「過ぎたるは及ばざるが如し」(孔子、「論語」) 職場の人が、同じ職場の管理職Aさんの仕事ぶりを見て使った言葉で、印象に残った。 やり過ぎは及ばないのと同じだ、という意。何事もほどほどに、ということであろう。中庸の道を説く孔子らしい批評の言葉だ…

ゲーテ「ゲーテ格言集」

ゲーテ格言集ゲーテ新潮社 1952-06売り上げランキング : 4,374おすすめ平均 ぐさっと心にきます。人間ゲーテ人生の奥深さが短い言葉に凝縮されて・・・・Amazonで詳しく見る by G-Tools この本を読むと、ゲーテの洞察力がいかに鋭いかが、いやおうなく分かる…

本日の一言(柳田国男)

「何が新しく生まれた美しさで 何が失われた大切なものか。 それをいつも考えること」(柳田国男)よかったら投票してください→人気blogランキング

佐藤昭子「決定版 私の田中角栄日記」

決定版 私の田中角栄日記佐藤 昭子おすすめ平均 真実は時間が導き出すか見るものの「虚」「実」まさに、田中角栄の側近の知られざる日記Amazonで詳しく見る by G-Tools 長年、田中角栄に秘書として仕え、角栄の支持母体である越山会を始めとする政治団体、関…

津本陽「異形の将軍 上・下―田中角栄の生涯」

異形の将軍 上―田中角栄の生涯津本 陽幻冬舎 2002-10売り上げランキング : 21,351おすすめ平均 角栄小説の最高峰小さき声を代弁する大きな声戦後の政治史における田中角栄とは何かAmazonで詳しく見る by G-Tools異形の将軍 下―田中角栄の生涯津本 陽幻冬舎 2…

司馬遼太郎「竜馬がゆく」

竜馬がゆく〈1〉司馬 遼太郎おすすめ平均 幕末入門書IT維新/経営者のバイブルいわゆる「心が洗われる」思いになれます論破しても人は動かんぜよ時代の先を行く、竜馬の生き様に感動。Amazonで詳しく見る by G-Tools 大学時代に、里山研究をやっている先生の…

堺屋太一「日本を創った12人〈前編〉」

日本を創った12人〈前編〉堺屋 太一PHP研究所 1996-10売り上げランキング : 83,463おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools ベトナムで読んだ本の第一弾として本書を取り上げたい。「えっ、ベトナムのビーチで日本の歴史の本を読んだの!?」と驚かれる…