鈴木宗男・佐藤優「反省 私たちはなぜ失敗したのか?」

反省 私たちはなぜ失敗したのか?
反省 私たちはなぜ失敗したのか?鈴木 宗男/佐藤 優

アスコム 2007-06-15
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おすすめ平均 star
star恐るべき官僚の実態を知る手がかりに
star可笑しさと怖さ
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 佐藤優氏、鈴木宗男氏の著書はほとんど読んでいるので、既に知っている内容も多かったが、それでもいくつか重要な議論があった。日本の裁判で起訴されたものは99.9%有罪になる。先進国は一般的に低く、アメリカでも有罪率は73%程度(44p)という日本の現実には寒気さえ感じる。有罪率が99%だったら、検察に狙われたら誰でも終りじゃないか。

君主にとって最も危険なのは追従、おべんちゃらだ。おべんちゃらをどうやって避けるかには技術がある。それは、誰にでもなんでも言えるような体制にしてはダメだ。権威がなくなるから、それよりは独裁者のほうがいい。特定の分野について特定の専門家を数人だけ決めておき、自分から聞いたときだけ答える体制をつくれ。そのとき少しでもおべっかを使ったり、おべんちゃらを聞いたら、いやーな顔をしろ。本当のことを指摘したら、真摯に訊け。
 ただし、決断するときは、絶対に人の意見によって決めるな。一度自分で咀嚼し、少し時間をおいて、必ず自分の判断だと言って決めよ。一度決めたら、後で間違えたと思っても絶対に変えるな。これを繰り返していけば、君主の座はとれる(112p)

 マキャベリの言葉の引用。佐藤優は良いところに目をつけるな。

(私の本書の評価★★★☆☆)
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