重松清「エイジ」(新潮文庫)
中学2年生のエイジ。団地に住む普通の中学生。
頭はいいが最近成績は落ち気味。ババスケットボール部で期待されたが、怪我で休部している。両親に対する反発もあるが、反抗するほど嫌いではない。
そんな普通の中学生の主人公の周りで、不穏な事件が起こった。女性ばかりが暗闇で襲われる事件が多発し、その犯人は同じクラスの仲間だった…。
事件やいじめ、親子関係、初恋を通して、等身大の中学生たちの成長を描いた作品。主人公のエイジだけではなく、ツカちゃん、相沢志穂ら同級生たちの成長も見事に描く。
「怖いけど…負けてらんねーよ」 (396p)