研究者

梅棹忠夫さんの死

7月3日、人類学者で、国立民族学博物館の創設者だった梅棹忠夫さんが亡くなった。90歳で老衰というから、大往生だ。だけどわたし個人としてはとてもさびしい。 梅棹さんを最初に知ったのは、探検部つながりだった。梅棹さんは日本の大学の探検部の先駆で…

竹中平蔵「竹中式マトリクス勉強法」

竹中式マトリクス勉強法竹中 平蔵おすすめ平均 少しヒントがほしいときにお薦めします肩透かしをくらう気軽に読みやすい本努力の大切さ学者の書いた「自己啓発書」Amazonで詳しく見る by G-Tools 竹中平蔵氏の言説(たとえば「グローバル化の時代→日本も対応…

石城謙吉「イワナの謎を追う」

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手記「私はなぜ社説を盗用したか」(小林広、論座2007年7月号:184-195p)を読んで大学院生時代を思い出した

論座の2007年7月号を流し読みしていたら、次の記述にハッとさせられた。 その記事は、盗用で社説記事を書いて山梨県の新聞社を解雇された記者の手記だ。解雇後に医療専門家から送られたというメッセージの引用部分に、次のくだりがある。 ジャーナリストには…

マックス・ヴェーバー「支配の社会学」

これまでの人類史は集団による生活史であり、デフォーのロビンソン・クルーソー的な単独生活は希なケースに過ぎない。人間が集団で生活するということはそこに社会性が生まれる。そして必然的に、社会性の一形態として支配者―服従者の支配の構図が成立する。…

理解社会学について

マックス・ヴェーバーの概念整理のつづき。今日は理解社会学という方法論を考えたい。 理解社会学とは、わたしの理解でいえば、社会を動かすのはそれを支える個々人の内面的な動機づけだという問題意識のもと、個々人の内面的な動機(倫理観や道徳観)にスポ…

価値自由(Wertfreiheit)と理念型(Idealtypus)について

昨日、社会学の泰斗・マックス・ヴェーバーについて触れたが、わたしの知的好奇心が刺激されたこともあり、彼の提唱した概念について、ここに整理しておきたい。もちろんわたしは今は研究者ではないので、ここで新しい解釈に挑戦したいとか思っているわけで…

山之内靖「マックス・ヴェーバー入門」

マックス・ヴェーバー入門山之内 靖 おすすめ平均 評価は難しい。ニーチェ・ファンにも勧めたい師に反逆!ラディカルな問題提起を行った好著「近代」批判者としてのウェーバーAmazonで詳しく見る by G-Tools1 社会学の泰斗・ヴェーバー 理解社会学、理念型…

凡人という名の努力の天才(NHKプロフェッショナル・石井裕氏の回を見て)

NHKのプロフェッショナルという番組を見た。この番組は、さまざまな分野でいま先頭を走っている人たちを現在進行形で追い、そのプロフェッショナリズムから学ぶという内容で、ときどき面白い人が登場する。今回もそうだった。 今回の主人公は、アメリカの大…

新「超」整理手帳2006,野口悠紀雄

新「超」整理手帳2006 黒野口 悠紀雄 アスコム 2005-09-23売り上げランキング : 137,712おすすめ平均 使いやすい手帳です今年も買いましたAmazonで詳しく見る by G-Tools 今回は、便利な手帳をご紹介しよう。 新「超」整理手帳2006は、ベストセラー『「超」…

内山節「時間についての十二章―哲学における時間の問題」

時間についての十二章―哲学における時間の問題内山 節岩波書店 1993-10売り上げランキング : 236,035Amazonで詳しく見る by G-Tools 伝統的山里の視点から、自然と労働の問題について思考を深める哲学者・内山節の代表作。群馬県上野村という山村での生活に…

本日の一言(柳田国男)

「何が新しく生まれた美しさで 何が失われた大切なものか。 それをいつも考えること」(柳田国男)よかったら投票してください→人気blogランキング

石城謙吉「森はよみがえる―都市林創造の試み」

森はよみがえる―都市林創造の試み石城 謙吉講談社 1994-09売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools 森林管理の現場で働く人々にとっては非常に実践的な本である。 著者の石城謙吉は、大志を抱き、北海道大学苫小牧演習林に赴任し、演習林の一大…

藤原正彦「若き数学者のアメリカ」

若き数学者のアメリカ藤原 正彦おすすめ平均 壁を感じだら是非読みたい本洞察力とユーモアに満ちた作品越えなければならないもの文章は極めて適切・論理立っている胸が熱くなったAmazonで詳しく見る by G-Tools 1972年夏から3年間、アメリカの大学で研究生活…

宮台真司「終わりなき日常を生きろ」

終わりなき日常を生きろ―オウム完全克服マニュアル宮台 真司おすすめ平均 生きろと言われてもなあ‥90年代を代表する評論宮台教・・・?平坦な戦場としての日常Amazonで詳しく見る by G-Tools 1.作品概要(「BOOK」データベース) 「さまよえる良心」と「…