鈴木宗男「闇権力の執行人」

闇権力の執行人
闇権力の執行人鈴木 宗男

おすすめ平均
stars官僚支配打破こそが改革の本丸!
stars小泉政治の腐敗に絶望させられる本
stars恐るべき野党議員の誕生
stars権力闘争の恐ろしさ
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 前書「反乱」がどこか奥歯にものが詰まったような物言いだったのに対し、本書は一変、プロ野球の投手、それも松坂大輔級の直球で、官僚、政治家、大学教授、メディアをばったばったと批判した本になっている。痛快な本だ。ぜんぶ実名(写真付きも多い)で、事細かに具体的に書かれているので、書かれた当人たちは大騒ぎになっているであろう。本書の帯には、「命を賭した初めての告白」とあるが、あながち大風呂敷といえないくらいの内容の詰まった本になっている。
 外務省の法外な在外勤務手当てや住宅手当、ただの観光旅行に過ぎない健康管理休暇の話などは、読んでいて、ほんとうにハラが立ってくる。
 いろいろな政治エピソードもふんだんに盛り込まれている。ロシアとの首脳会談前に、橋本首相相手に、鈴木宗男議員と東郷和彦欧亜局長、佐藤優氏がしたレクチャーが印象的だ。「ロシア人は親しくなると男同士でキスを3回する。左の頬、右の頬、最後に唇で、唇のときはちょっと舌を入れてくる」「サウナの最後ではエリツィンが男根をギュッと握ってくるかもしれませんが、「気持ち良い」と言ってください」など、いくら国益のために首脳同士の信頼関係が必要といっても、政治の世界はすさまじい世界だ。
(私の本書の評価★★★★☆)
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