野島伸司脚本,江口洋介,福山雅治,酒井法子「ひとつ屋根の下2」
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まず思うのは、いしだ壱成、福山雅治の演技が確実にうまくなっていること。前回作品のこの二人の演技は素人くささが抜けなかった。学園祭の高校生の演技みたいだった。いしだ壱成の演技については「未成年」(1995年)を見たときの感想を以前の拙稿で触れたことがあるが(5 物語の軸としての真田広之)、今回の彼の演技は成長を感じることができた。演技に落ち着きが出たような感じがして、安心して見ていられた。これは福山雅治の演技にも感じた。
全体的に笑いあり、涙あり、と本作品を面白くみたが、気になった点が1点ほどあった。
これはいろいろな方がすでに指摘されていることだが、ストーリーの最後の最後の描き方がイケてない、のだ。最後の展開にはホントにがっかりさせられてしまった。野島伸司が書く脚本には、最後に「アレー!」という終わり方をしてしまう作品が時々ある。今回はその「やっちゃった作品」の最たるものかもしれない。つまりこういうことだ。
小雪(酒井法子)は兄ちゃん(江口洋介)が、小さい頃からずっと好きだった。ちい兄ちゃん(福山雅治)は小雪のことが小さい頃からずっと好きだったが、ふられた。兄ちゃんは小雪のことを恋愛対象として考えられないでいる。この3角関係の設定は前編パート1からのものであり、今回のパート2でも受け継がれていた。しかしなんとなんと、今回のパート2の最後の最後で、小雪は「ちい兄ちゃんがやっぱり好きだった」となり、ウェディングドレスを着て現れるのだ。あまりにも唐突な、そして取って付けたような展開に、われわれ視聴者は「はぁ〜?」っという感じになってしまう。どうしてこんな終わり方にしてしまうんだろう、と?マークが頭に浮かんで消える。小雪とちい兄ちゃんがくっつく展開より、小雪と兄ちゃんがくっつく展開の方がまだ自然なような気がするんだけど。またはパート1の終りのように、あいまいのままで終わっても良かったような気がする。
(私の評価★★★☆☆)
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