私の戦争論

 イラク報道や北朝鮮報道が過熱する中、日本の自衛隊の位置づけや今後の世界の治安維持のための議論がなされている。特にイラク戦争では、小泉首相が「非武装地帯だから自衛隊OK。憲法9条に抵触していない」と述べイラク陸上自衛隊が派遣したことを受けて、その是非について議論が巻き起こっている。わたしはもともと政治学や国際関係論を専門とする者ではないが、戦争や自衛権の問題は他人事ではないと思っている。これは、わたしやわたしの家族、そして私の友人の将来を考える上でとても重要なトピックだからである。わたしは日本国民として投票権をもっているので、ここに自衛隊問題に対する自分の考えを整理し、今の政治を評価するひとつの基軸としたいと思う。

私の自衛隊問題に対する基本的な考え

・わたしは、わたしとわたしの家族・親族、そして私の友人・知人を大切に思う。これらを守りたい。またこの日本という土地とそれに根ざしてきた文化を貴重と思い、守っていきたい。 
・世界には話し合いの通じない、むちゃくちゃな国家・個人が存在する。それは北朝鮮であったり、かつてのカンボジアポルポト政権であったり、個人ではアルカイダ・ネットワークであったりする(イラク問題を見ているとアメリカ合衆国もこの範疇にはいるかもしれない)。
・むちゃくちゃな国家・個人から、わたしの大切な人達、この日本の土地と文化を守る必要がある*1
・守るためには私個人では限界があるので、組織的に守っていく必要がある。そのための第一はやはり国家による防衛であり、第二には国際的な防衛である。
・国家による防衛は、今の日本では実行力の面から自衛隊が担うのが現実的と思われる。その他に担える機関は存在しないからだ。
・国家対国家の争いになると無法状態になるので、自衛戦争の正当性担保のため、理想的には国際的な治安システムを作ることが望ましい。将来的には、国内の警察と同じような機能をもった世界レベルの治安システムを作ることが必要。現存する組織からその可能性がある組織をあえて見出すのなら、やはり国連が挙げられる。
・その治安システムの運営は、明文化されたルールの元に行われ、シビリアンコントロールを確保すること。議会、裁判所等の機関を備えていること。
・国際的な治安システムを作り、世界全体で対応していくことは、一部の独裁国家の横暴を抑えるだけでなく、個人のネットワークである国際テロ対策としても有効である。
・しかし、その治安システム作りには、時間がかかる。国際的な合意形成、手順を踏んだシステム作りが必要。その治安システムを作り上げるまでの期間、暫定的な措置として、日本は軍隊を保持し、自衛権を行使する。

 これが私の自衛隊問題に関する基本的な考え方である。
© 2005 Haru


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*1:もちろん基本は外交交渉だ。これで問題を解決することが先決で、それで解決できるに越したことはない。しかし世界には外交交渉の通じない国家が存在するから難しいのだ。戦争は最後の手段である。