中島美嘉,矢沢あい,大谷健太郎「NANA -ナナ」

NANA -ナナ- スペシャル・エディション
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　話題の作品で、わたしの好きな社会学者の宮台真司氏も言及していたので、今回見ることにした。原作のマンガを読んだことはないが、透明な誠実さがにじむ作品で、なかなか面白く見ることができた。
　バンドのボーカリストとして自分のスタイルを持ち、自己実現を目指すが、対人付き合いに不器用でどこか孤独な大崎ナナ。恋に生き、やさしく世話焼きだが、自分のめざすものが見つからず悩んでいる小松奈々。性格的に好対照の２人のNANAが同じアパートで共同生活をはじめ、恋愛でさまざまな試練に直面しながらもお互い支えあい友情を深めていく、本作品はそんなストーリーである。２人のNANAの性格の違いに目がいきがちだが、よく見てみると、生きることに対する誠実さ、真摯さの点では二人は同じであることに気づく。
　中島美嘉はプロの歌手だけあって、ライブシーンには迫力がある。セリフもそつなくこなしている。恋人との入浴シーンなど体当たりで大崎ナナを演じている。
　ホリエモン騒動やニート問題など日本の若者に対してマイナスイメージが広がっているが、本作品に出てくる２人のNANAの、それぞれなりの誠実な生き方には共感を覚えた。繰り返しになるが、透明な誠実さがにじむ作品だ。
（私の評価★★★★☆）
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