ザ・ビートルズ「RUBBER SOUL(ラバー・ソウル)」
ラバー・ソウル | |
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2. Norwegian Wood (This Bird Has Flown)
ジョン・レノンの作品。素朴なメロディに、ジョージの弾くシタール(インドの弦楽器)の神秘的な音が効果的に挿入されている。この曲は、Norwegian Woodというタイトルの訳をめぐって議論が戦わされている作品でもある。通常Norwegian Woodは「ノルウェイの森」と訳されているが、woodという言葉に着目して、これは誤訳であり、正確には「ノルウェイ製の家具」だという説がある。しかし私は、かつて「ノルウェイの森」というベストセラー本を書いた村上春樹氏が紹介した説が面白いと思う。つまり、そもそも最初のタイトルは「Knowing she would」で、歌詞部「Isn't it good Nowegian Wood」は「Isn't it good knowing she would(彼女がやらせてくれるって分かってるのは素敵だよな)」だった。しかしアンモラルな歌詞にレコード会社がクレームをつけ、ジョンは即席で「Nowegian Wood」とタイトルと歌詞を変え、レコード会社を煙に巻いた*1。もしこれが本当なら、ジョンのひらめきって何てカッコ良いんだろう。
4. Nowhere Man
ジョン・レノンの作品。コーラスが美しくテンポの良いので、私のお気に入りの曲だ。しかし明るい曲調とは裏腹に、歌詞は自分探し的な深刻なものだ。
「なにをどう考えるということもなく 自分がどこへ行くのかも分からない」
ジョンが誇大妄想症を煩い、LSDやマリファナに深く依存していた頃の自分について描いている。
7. Michelle
ポール・マッカートニーのバラード作品の最高傑作。当時としては非常に凝ったコード進行で構成された曲だ。昔わたしがアコースティックギターに熱中していた頃、この曲に何度も挑戦したがうまく弾けないので結局諦めた。本作ではポールは自らアコースティックギターを弾き、テクニカルなギターさばきでこなしている。ポールはビートルズではベースを主に担当しているのだが、この曲のギターの音を聴くと、「ポールは本当にどの楽器でもうまくこなすなぁ」と感心させられる。
曲のメロディは非常に洗練されており、ビートルズ音楽を芸術の域まで高めた象徴的な作品である。ポールの作曲家としての能力の高さ、底の深さが否が応でも分かる。間違いなく、ポールのバラード作品の最高傑作とわたしは思う。
11. In My Life
ジョン・レノンの作品。ジョンが故郷リバプールのペニー・レーンに思いを託して書いた作品。間奏のバロック風のピアノの音が、印象的で好きだ。メロディの美しさに加えて、ジョンの作詞能力もこの頃から磨きがかかる。
「心に刻まれたいくつかの場所がある たとえ姿を変えても決して忘れない
良くも悪くも永遠に変らない場所 今はもうない場所 昔のままに残る場所」
ベット・ミドラーもこの曲をカバーし、テンポを落としバラード風にきれいにまとめており、こちらもお勧め。
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*1:村上春樹,1994年:85p,木を見て森を見ず――「ノルウェイの森」の謎,ニュー・ルーディーズ・クラブVol.3,シンコー・ミュージック