ザ・ビートルズ「Help!(4人はアイドル)」
4人はアイドル | |
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「流行の音楽とかも聞くんだけど、結局、ビートルズに帰ってくるんだよね」
と言っていたが、わたしも同じである。JPとか他の洋楽のミュージシャンを聞いたりするが、1〜2年に1度は必ずビートルズを無性に聞きたくなり、集中的に聴く期間をつくる。わたしにとってビートルズは季節と同じように、定期的に戻ってこなければいけない存在なのである。
本アルバム「ヘルプ」は、ビートルズの中期の作品の中でも、特にわたしのお気に入りの作品である。いくつか特筆すべき曲についてコメントをつけてみよう。
1. Help!
ジョン・レノンの作品。これまでのキャッチーなラブ・ソング路線に別れを告げるかように、この曲はジョンの内面を吐露する詩になっている。この曲以降、ジョンは内面の感情を吐き出すような詩に傾注し、後期の「Strawberry Fields Forever」「Across The Universe」などジョン・ワールドを作り上げていくことになる。なお、「Pretty woman」のロイ・オービソンが後年この曲をカバーしているが、これも素晴らしい出来になっていることも付記したい。曲のテンポを落としたバラード調で、ギター1本で哀愁たっぷりに歌うロイの声には、思わず泣けてしまう。
3. You've Got To Hide Your Love Away
ボブ・ディランの影響を受けて作ったといわれるジョンの作品。シンプルな曲構成で、力強いジョンのボーカルが印象的な曲だ。
6. You're Going To Lose That Girl
わたしはどうしてもポールよりジョンの曲の方が気になってしまう。この曲もジョンの作品。ジョンの存在感のある声と、それに絡む掛け合いのコーラスが見事で、ビートルズの音楽的才能の高さが分かる作品だ。わたしの高校時代に音楽でアカペラの授業があり、友人のグループがこの曲を選曲し、見事に歌いきったことも印象に残っている。
7. Ticket To Ride
これまたジョンの作品。メロディがとても綺麗な曲だ。私が中学生の頃にこの曲を聴いて、前半の歌詞で「The girl that's driving me mad is going away」というものがあるが、これを聴いて、動詞のdriveは「車を運転する」という意味だけじゃなく、ここのように「…駆り立てる」という意味もあるんだ、と感心した記憶がある。ビートルズで英語の勉強もしていた、というお話。
12. I've Just Seen A Face
カントリー風でノリが良く、フォークギターのカッティングのリズムが心地良い曲だ。リズムの軽快さに、歌詞がしっかりと乗ってマッチしている感じも良い。これはポール・マッカートニーの作品。ポールもこの曲がお気に入りらしく、ソロになってからもコンサートでこの曲をたびたびやるという。生で聞いてみたい。
13. Yesterday
いわずと知れたビートルズの代表曲中の代表曲。ポールが寝ていて、夢の中で閃いたメロディという。あまりにも有名な曲で、いろいろなミュージシャンにカバーされまくっているが、わたしは優しく包むように歌うポールのこのオリジナルバージョンが好きだ。「I believe in yesterday」という悲しげな歌詞が曲の雰囲気に合っている。
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(私の評価★★★★☆)
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