渥美清、倍償千恵子、山田洋次監督「第33作 男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎」、西田敏行,三國連太郎「釣りバカ日誌 20 ファイナル」

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 撮影の舞台が北海道東部という基準で借りた2作品。

 寅さんの方は、撮影が釧路市根室市中標津町、養老牛温泉で、1983年頃の当時の街の様子が写されている。釧路市根室市の街の賑わい、養老牛温泉の旅館「藤や」の繁盛振りも見える。今とは雰囲気がまったく違うな。
 旅先で出会った「マドンナ」に惚れるがうまくいかないという展開はいつも同じだが、妹のさくらや家族との家族愛に支えられ、心温まるシリーズだ。ヒューマンストーリーと同時に、日本各地の美しい風景を描く記録映画としての一面も持っている。「当時の網走はどんな雰囲気なんだろう?」「当時の釧路は?」という視点で見るのも楽しい。同じ山田洋次監督による「幸福の黄色いハンカチ(1977)」「遙かなる山の呼び声(1980)」も道東地域の当時の風景が描かれていてとても感慨深い。見るたびに心温まり、懐かしくなる心のふるさとのような映画で、まさに日本の「国民的映画」だ。
 寅さん映画シリーズは1969年から始まり、1989年ごろまで年2作のハイペースで作られ全48作品。


 釣りバカの方は、ロケ地が中標津町厚岸町弟子屈町で、撮影は昨年の2009年である。私の友人の職場も撮影舞台となっている。
 脚本が山田洋次氏だけあって、このシリーズも釣り旅行を通して、日本全国の町の様子、美しい風景をストーリーにリンクさせて、記録映画としての価値も持っている。西田敏行を軸とした出演者との軽妙なやりとりがこの映画の魅力のひとつだ。特に三國連太郎とのやりとりは絶品と思う。釣りバカも1988年からほぼ毎年1作品のペースで作成され、『男はつらいよ』シリーズと並び松竹を代表する国民的映画シリーズとなった。

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